第21弾:選手がみせた、その横顔 11

Inside the RICOH BlackRams

2011.11.22

 リコーブラックラムズ(リコーラグビー部)を支える選手たちの、ラガーマンとしての思いや、これまでのキャリアに関するエピソードをご紹介します。リコーというラグビーチームは、彼らの個性と歩んできた道程、積みあげてきた経験が混ざりあって、今の姿があります。

『準備』する楽しみと成長(髙橋英明)

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 2005年4月、日本大学(ラグビー大学選手権に2度出場)を卒業して、社会人としてリコーラグビー部の門を叩いた。入社して早6年、現在28才。リコー入社以来、官庁を担当する営業一筋。ニックネームは「HIDE」。

まだ社会人として何もわからなかった駆け出しの入社1年の時、ラグビー部OBでもある方からいわれた言葉を、いつも噛み締めている。
OBの方はこう言った。
「ラグビーを続けていると、仕事や生活に通じることがたくさんあることに気づく。ものごとの9割は準備で、試合に勝つにはその準備が一番大切。そのことをラグビーは教えてくれる。HIDEが真剣にラグビーに取り組んで、人間として成長していく姿を見るのが楽しみだな」

とくに仕事では、この『準備』そのものの質の向上が顕著に現れはじめている。HIDEの職場の先輩によれば、「営業成績をしっかり残している優秀な営業マンのひとり」。元同僚は、「おとなしいけれど、次のステップを考えながら着実に組み立てていくコツコツタイプ」。
『準備』の意味を自分のものにしたいからこそ、今でも日々全ての研鑽に励んでいる。

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 そんなHIDEが、『準備』する上で大切にしていることが3つある。
1つめは自分らしさ、2つめが信頼の築き方の工夫、3つめは自分自身の戦略を持つこと。順番も常に1、2、3。徹底している。
これらは、お客さま、職場の人、上司、選手同士、そして家族などどんな会話にも共通する。
「『準備』がしっかり出来た言動には自信が表れます。ただ、十分に準備が出来ていないことも、まだまだ沢山ありますよ(笑)」

ラグビーでも『準備』を特に念入りに行う。練習熱心なHIDEのことを、ラグビー部の選手・コーチは皆、口を揃えていう。日々地味な練習を、貪欲に何度も何度も繰り返し行う、と。
「ラグビーにおける『準備』は練習から学ぶことが多く、楽しさも学べる。楽しいと貪欲になりますよね。知らなかった自分を少しずつ知るきっかけにもなります。面白いですね」

トップシーズンを迎えたいま、試合では常に最高のパフォーマンスが求められている。日々のチーム内でのコミュニケーションはもちろん、身体のリカバリー(準備)にも人一倍重点を置いている。栄養管理担当の愛妻がつくる数々の料理は「いま僕の一番気に入っている必須アイテムです(笑)」。休日には、一緒にショッピングや料理を楽しんでいるという。

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 バイスキャプテンとしてチームを牽引する役割、さらにラグビーで最も大切だといわれているフォワード第一列(プロップ)の一角も任されている。責任は重い。

だが、常に自分のペースで、自分なりの戦略を練って一試合、一試合、『準備』の質を上げ成長し続けることで、双肩がかかる責任を全うしようとしている。

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